INTERVIEW

Behind the DAVINCI

今回DAVINCIのキービジュアルに使用した
彫刻作品(Leonardo da Vinciシリーズ)の制作過程を、
彫刻家・白谷琢磨さんへのインタビューと共に限定公開。
白谷さんの彫刻に対する哲学や、今回の作品に込めた想い、
DAVINCIに感じた可能性などを語っていただきます。

Question 1

白谷さんにとって彫刻とは?

作品一つ一つが自分自身の言葉だったり、
作品を見た人が何かを感じてくれたり、
作品を通して誰かと繋がり合うことの出来る一つの
コミュニケーションツールのような存在です。
また、絵画作品や平面作品と違って、
360度鑑賞できることが彫刻作品の特徴だと思っています。

Question 2

実際にDAVINCIを使用してみて、
どんな製品でしたか?

いつかこういうものが出てくるんだろうなとは思っていましたが、
もう実現していたんだなという
驚きがありました。普段作品を作るときは、
自分の足で作品の周りを見て回りながら作っています。
でも、DAVINCIに載せるだけでモノが回転して動いてくれるというのは、
なにか空間そのものが動くような不思議な感覚があって、
SFみたいな製品だなと感じました。
いつかDAVINCIを使って、“浮遊”をコンセプトにした
展覧会をやってみたいなと画策しています(笑)

Question 3

今回Leonardo da Vinciシリーズを
製作してみて、
いかがでしたか?

元のモチーフやイメージがはっきりしている分、
正面から見た印象はもちろんのこと、
ちょっと角度を変えて見たときに
全然雰囲気が違ってしまわないよう、
まずはそれぞれの作品の印象を
とにかくインプットすることから始めました。
モナ・リザといった絵画作品は自分自身が絵画の中に入っていって、
この角度から見たらこんな感じかなとか、そういう想像は
かなり繰り返しました。
実際に作り出してみて
全然元のモチーフと違ってしまうものもあって
苦労もしましたが、
普段目に見えない後ろ姿や横から見た印象を
自分自身の解釈や想像力で作り上げていく作業は
ワクワクしながら取り組むことが出来ました。

Question 4

4つの作品それぞれのこだわりや
裏話はありますか?

まず、ダ・ヴィンチ像は、威厳を表現したかったので、
ひげを全力で作り込みました。
モナ・リザ像は、微妙な表情の作り込みや布のつなぎ目に苦労しましたが、
個人的には1番うまくいった作品だと思っています。
ウィトルウィウス像は、本来ならば
人の動きに合わせて連動している
腕や足の位置が、全然違うところから生えているので、
腕と足のつなぎ目の処理に最も苦労しました。
最後の晩餐像は、本当は横長の机であるものを円卓にするにあたり、
テーブルの大きさにこだわりました。
実際にいろんなサイズの模型を作って当ててみながら、
ベストなサイズを見つけていきました。

白谷 琢磨
  1. 1994 佐賀県生まれ
  2. 2019 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
  3. 2019 同大学院美術研究科彫刻専攻在籍
  4. 2020 現在、同大学院美術研究科彫刻専攻在籍

主に立体作品の制作、発表、販売を行う。
扱う素材は漆やテラコッタ、紙、木材など。
切り絵アートユニット「ペラ」として切り絵作品の発表を行う。
2017年より現在まで「D.B.Factory」にて
彫刻家 大森暁生氏のアシスタントスタッフを務める。

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